図書印刷の課題
図書印刷には大きく2つの課題があります。1つ目は極端に低い営業利益率、2つ目は積み上がり過ぎた純資産です。
図書印刷の業績は過去15年間で悪化し続けています。
図書印刷の業績と純資産の推移
(データ出所:QUICK ASTRA MANAGER、2016/8、9の図書印刷リリース 投資有価証券売却益の発生による特別利益計上に関するお知らせ、19/3期は第3四半期決算)
営業利益率が極端に低くなっている原因は、デジタル化が進み、印刷業界への逆風が強まっていることだけではありません。
業界環境の変化に対する対処が遅れた結果、図書印刷と同業他社の営業利益率の差は、この15年間で大きく乖離してしまい、図書印刷は業界の中で取り残されてしまっている状態です。
図書印刷と同業他社の営業利益率の推移
- (補足)業種平均は日経NEEDS小分類主業種が印刷・製版である以下の10社それぞれの営業利益率を単純平 均して算出した値(カッコ内は証券コード、証券コード順)。
- 共立印刷(7838), トッパン・フォームズ(7862), 廣済堂(7868), プロネクサス(7893), 凸版印刷(7911), 大日本印刷 (7912), 共同印刷(7914), 光村印刷(7916), 宝印刷(7921), ナカバヤシ(7987)