上場企業の適正な水準から大きく乖離したバリュエーション
図書印刷のEV/EBITDAは▲14.7倍とマイナスとなっています(2018年11月末現在、計算 は下段参照)。東証一部の個社別のEV/EBITDAを計算すると、マイナスの企業は東証一部 の2%に過ぎません。図書印刷のEV/EBITDAは東証一部の中で最低値となっています。

(補足1)時価総額は2018年11月末現在のものを使用
(補足2)集計対象企業は東証一部指定銘柄のうち、「保険業、銀行業、証券・商品先物取引業、その他金融業」を除き、EBITDAがプラスの銘柄のみ、傘下にゆうちょ銀行を擁する日本郵政 (サービス業)を除く
(補足3)EVの計算は、時価総額に有利子負債-現金-有価証券-投資有価証券+想定支払い税金額を加えた数値(以下「有利子負債-現金-有価証券-投資有価証券+想定支払い 税金額」をネット有利子負債といいます)
(補足4)EBITDAの計算は、会社予想営業利益+実績減価償却費+実績のれん償却費
EV/EBITDAは、PER、レバレッジ、本業でない利益の割合、投資の4つに分解することができます。
図書印刷のEV/EBITDAを分解すると、レバレッジが低すぎることが、EV/EBITDAがマイナスとなっている要因であることが明らかになります。レバレッジとは1にネット有利子負債÷時価総額を 加えたものとしてここでは定義しています。

(補足1)単位は百万円
(補足2)時価総額は2018年11月末現在、そのほかの数値は2018年9月現在
当社のEV/EBITDAは他社対比で極端に低い理由は、当社のレバレッジの水準が圧倒的に低いことです。同業他社の間でも当社のレバレッジの低さは群を抜いています。

(補足)日経NEEDS小分類主業種が印刷・製版である以下の10社を同業他社として比較 共立印刷(7838), トッパン・フォームズ(7862), 廣済堂(7868), プロネクサス(7893), 凸版印刷 (7911), 大日本印刷 (7912), 共同印刷(7914), 光村印刷(7916), 宝印刷(7921), ナカバヤシ(7987)