弊社が図書印刷に行った最近の提案
弊社は、2018年11月5日発表の語学研修サービス会社CTS(Communication Training Support)社の買収リリースを受け、CTS社の買収が企業価値を棄損すると判断し、図書印刷対して対話活動を実施しました。以下は弊社が図書印刷との対話を行う際に行った提案の一部です。
正しくご認識いただきたいこと
- 基本的には、純資産を削減すると、結果として、レバレッジが高まることでEV/EBITDAは高まる。
- しかし、高いバリュエーションの会社を買収してレバレッジを高めても資本効率性が悪化し、意図に反してバリュエーションは低下する
- 保守的に計算したWACCでも当社の企業価値はマイナス。当社が保有する現金等は半分以下の価値でしか評価されていない。
- 無理な買収によって企業価値を棄損するのではなく、買収案件がないのであれば、余分な純資産を株主還元することで資本効率性を改善する選択肢を真剣に検討していただきたい。
企業価値向上のためのご提案
- 「特別配当による株主還元」を通じて過剰な純資産を削減し、レバレッジ・資本効率を高め、EV/EBITDAなどの「バリュエーションを高め」ていただきたい。
- 「事業構造改革のための投資」を引き続き行い、「低すぎる営業利益率を改善」していただきたい。
ご提案 | 当社の取組 | ||
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方策 | 株主還元 | 事業領域拡大 | 事業構造改革 |
手段 | 特別配当(自社株買い) | 買収 | 利益率改善 |
ポイント |
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すみやかに実施していただきたい | 即刻停止し、企業価値の棄損をやめていただきたい | 株主への説明をした上で継続していただきたい |

このように当社の資本効率性は著しく悪い経営状態であり、当社が保有する現金等の価値を、市場は評価していません。市場がどう評価しているかに関して以下のように解説をしています。
当社保有の投資有価証券、有価証券、現金の価値は額面の半分以下
- 当社が解散したと仮定した場合の資産価値を試算すると4,939百万円となる。
- これを企業価値とし、時価総額・有利子負債を所与とした場合、当社保有の投資有価証券、有価証券、現金(以下、現金等)の価値は31,488百万円となる。
- つまり、当社が保有する現金等は半分以下の価値でしか評価されないこととなる。

